京都の夏の味覚である鱧をPRするイベント『はも道中』は八坂神社から祇園界隈を練り歩く華やかな風物詩

京都の夏の味覚である鱧（ハモ）。鱧祭りといわれる祇園祭りにあわせて、淡路島特産の鱧を淡路島観光協会の方々がPRするイベント『はも道中』は平成21年より毎年行われています。今日はそのはも道中の見学をするため、スタート地点である八坂神社へ向かうことにしました。

八坂神社に到着すると、はも道中の始まる直前ということで淡路島観光協会の関係者や見物客がたくさん集まっていました。『クイーン淡路島』のお二人も浴衣姿で登場！華を添えていました。

はも道中は淡路島産の鱧をたらいに入れて担ぎ、祇園界隈をねり歩いてPRします。京都の人々は昔から祇園祭りの頃に鱧をよく食べていました。たらいの中には大きくて立派な鱧が3匹！

14時、はも道中が八坂神社を出発しました。八坂神社は人気観光スポットということもあり、はも道中の周りには多くの観光客の姿が・・・。はも道中は今年で8回目とまだ新しいイベントですが、今後はますます注目を集めそうです！

はも道中には京都の花街、島原の太夫さんである葵太夫（あおいたゆう）や太夫の世話役である禿（かむろ）の少女達も参加していました。普段はなかなか見かけることができない島原の太夫さんに思わず感動！凛とした表情が印象的でした。

祇園界隈をゆくはも道中は注目の的！祇園は京都屈指の人気観光スポットということで観光客も多く、沿道から華やかなはも道中を見守っていました。鱧はイベント終了後には八坂神社に奉納されます。

はも道中を見学した後は長刀鉾の吉符入り（きっぷいり）で披露されるお稚児さんによる『太平の舞』を見学することに・・・。14時50分、四条通りにある長刀鉾町会所に到着するとすでに多くの見物客が舞の披露を待っていました。『吉符入り』とは各山鉾町の祇園祭りにおいての神事始めの儀式で、関係者が集まって祭りの無事を祈願するものです。長刀鉾の吉符入りではお稚児さんが町会所の外に向かって舞を披露し、祭りの無事を祈願します。

15時15分、太平の舞が始まると見物に訪れていた人々のあいだからワッという歓声と拍手が巻き起こりました。中央にお稚児さん、その左右にはお稚児さんを補佐する禿の二人がいます。

お稚児さんはまだ小学5年生にもかかわらず、堂々と真剣な眼差しで舞を披露していました。7月17日の山鉾巡行（前祭）では長刀鉾上で注連縄を切って神域の結界を解き放つ大役を務めます。そして神域が解き放たれた後、長刀鉾を先頭に山鉾が京都市街地（都大路）を巡行します。

太平の舞を見学した後は長刀鉾町会所から近い京都の台所、錦市場で旬の野菜などを見て周り、帰ることにしました。錦市場は地元京都の人をはじめ近年は観光客にも大人気！また錦市場の東の突き当たりにある錦天満宮も近年パワースポットとして人気を集めています。今日ははも道中に太平の舞と、京都の夏の風物詩を堪能した一日となりました。

祇園祭りの期間中にあわせて行われるはも道中は古い歴史を持つ行事がたくさんある京都の中では新しいイベントという位置付けです。まだ知名度は高くないものの、京都の夏の味覚の代表格である鱧をPRするということで、今後は人気観光イベントとして定着していくことでしょう。京都観光の際にはぜひ鱧料理を楽しんでみてください。夏の京都は魅力がいっぱい詰まっています！