庭園（清流園）や桜がライトアップされた世界遺産の元離宮二条城で幽玄な世界を堪能

元離宮二条城は慶長8年（1603年）に徳川家康が京都の守護と上洛の際の宿とするのを目的に築城し、寛永3年（1626年）に徳川家光が完成させたお城で、世界遺産にも登録されています。通常の拝観は夕方5時で終了しますが、毎年3月下旬から4月上旬にかけて夜間にライトアップが行われます。桜のシーズンとも重なるため毎年多くの人で賑わうこのライトアップに今年も足を運ぶことにしました。元離宮二条城に到着した時はちょうどライトアップの始まる時間・・・。お城の真っ白な西南隅櫓は西日を浴びてうっすら夕焼け色に色付いていました。

入城受付のところには二条城の桜の開花状況を知らせる看板が設置されていました。ソメイヨシノも山桜も枝垂れ桜も『満開』とあります！素晴らしい桜のライトアップが見られるに違いありません・・・。期待を胸に入城しました。

改修工事中の東大手門から入城しました。この元離宮二条城のライトアップは和装の人は入城無料となります。そのためか着物姿の人も多く見受けられました。

入城してからすぐ近くにはライトアップされた豪華絢爛な門が！こちらは城内の二の丸御殿の正門である唐門で、『唐破風』（からはふ）と呼ばれる特徴的な屋根を持ちます。平成23年に修復工事が完了し、かつての輝きを取り戻しました。

唐門のわきを通り、まっすぐ進んでいくと桜林（桜の園）に突き当たりました。こちらの桜園には様々な種類の桜が植えられています。入城した時よりもさらに空が暗くなり、ライトアップされた桜が美しく浮かび上がっていました。看板にあったようにちょうど満開を迎えていたため見応え十分！思わず足を止めて見とれてしまいました。

ライトアップは内濠（内堀）を挟んだ本丸御殿の石垣にも！ゆらゆらと揺れる水の波紋の模様が石垣いっぱいに映し出されていました。石垣はスケールが大きいのでまるで巨大なスクリーンのよう・・・。お城ならではのライトアップに感動です！

次は城内の『清流園』という庭園へと進んでみると、そこには幽玄な世界が広がり思わず息をのみました。ライトアップされた桜は夜空を覆い尽くしそうなほどのスケールです。言葉も出てこないほどの美しい光景に心揺さぶられました。

北大手門もライトアップされていました。残念ながら近くまでは行けないようになっていましたが、通路沿いには足元灯がやさしく灯り、思わずそこを門に向かって歩きたくなりました。

また、城内の二の丸御殿台所ではお琴の演奏といけばなの展示が行われていました。ダイナミックで華やかないけばなとお琴の競演は美しい！の一言です。

城内のライトアップを一通り見た後は、城内の一画に設けられた京都の名産品販売や茶店などがあるコーナーへ立ち寄ってから帰ることにしました。

あたりはすっかり暗くなり少し冷え込んできたので、京都の清水寺近くに2店舗お店を構えるおだんごのお店『藤菜美』の温かいみたらし団子を頂くことにしました。香ばしい焼き目のついたお団子に程よい甘さの温かいタレがたっぷりとかかり、お腹をほっこり温かく満たしてくれました。

出入り口に向かうとそこには華やかな桜模様が壁や地面に映しだされていました。入城した時はまだ少し空が明るかったので薄く見えていましたが、夜になり濃くはっきりと美しい桜模様を見ることができました。和の雰囲気がたっぷりです！

元離宮二条城を出て、お城の周りを少し歩いてから帰ることに。ふと見上げるとライトアップされた東南隅櫓が・・・お城の刻んできた様々な歴史に思いを馳せながら帰路につくことにしました。

桜の季節、京都の寺社仏閣で行われるライトアップはたくさんあり、どこも素晴らしく美しい光景が楽しめます。今回の元離宮二条城のライトアップは寺社仏閣とはまた一味違った雰囲気・・・。また、元離宮二条城は言わずと知れた京都の人気観光スポットです。昼間だけではなく、ぜひ夜の幽玄なライトアップも楽しんでみてください。