伏見のキザクラカッパカントリー（黄桜）で地酒の試飲を楽しみ雨がよく似合う酒蔵群や宇治川派流域を散策

キザクラカッパカントリーは伏見の酒蔵群の中にあり、老舗酒造メーカー黄桜のテーマパークのようなところです。敷地内には黄桜酒場（食事処）や酒類が購入できる黄桜商店、黄桜のトレードマークとも言うべき河童について詳しく知ることができる黄桜記念館が入っています。到着した時には雨がきつかったためか、人はほとんどいませんでした。大きな『黄桜』の文字からは歴史ある酒造メーカーとしての風格が漂います。

キザクラカッパカントリーの敷地内からは、伏水（ふしみず）という良質の地下水が湧き出ています。黄桜のお酒造りにはこの伏水が使われており、こちらの水は一般の人がペットボトルなどに入れて持ち帰ることもできます。伏水に触れてみるとひんやりと冷たくて気持ち良かったです。

黄桜商店に入ってみました。ワンショット100円で黄桜のお酒を試飲できるコーナーがあるのでワンショットだけ頂いてみました。なみなみいっぱい注いで頂き、こぼさないようにそっと口に運ぶと・・・。口当たりまろやかで上品な香りが鼻に抜け、どんな食事にも合いそうなお味でした。黄桜商店には黄桜の商品がたくさん並んでおり、お土産にお酒を買って帰ったら喜ばれること間違いなし！

少々ほろ酔いで気分も良いままキザクラカッパカントリーを後にし、近くの龍馬通りと呼ばれる通りを歩きました。伏見は坂本龍馬にゆかりのある土地です。坂本龍馬もその昔、この辺りを歩いていたのでしょう。

次に坂本龍馬ゆかりの寺田屋に立ち寄ってみました。この日は月曜日であいにくの定休日。寺田屋はお風呂に入っていた坂本龍馬の婚約者おりょうさん（お龍さん）が伏見奉行所の捕方の襲来を察知し、坂本龍馬を逃がしたエピソードで有名です。この寺田屋は見学だけではなく、旅館として現在も実際に宿泊することもできます。当時の歴史に思いを馳せながら泊まるのも良いですね。

次は宇治川派流域の酒蔵群の方へ行ってみました。まだ雨は降っていましたが、不思議と伏見の酒蔵群には雨がよく似合います。柳の間から見える木造の建物は月桂冠の酒蔵です。ここは最高のロケーションで、お気に入りの場所。デッサンをしている人の姿もよく見かけます。

橋を渡り、先ほど見ていた月桂冠の酒蔵の裏側へまわってみました。道沿いの長い塀は敷地の広さを物語ります。この塀からも酒蔵らしい趣を感じます。この塀の中でおいしいお酒が造られているのですね。

宇治川派流域の酒蔵群から龍馬通りにかけて散策していると、歴史の古そうなお茶屋さん（安本茶舗）を発見。茶と書かれた緑色の暖簾がなんとも言えず良い雰囲気。お茶屋さんですが、甘味が店内で頂けるようです。これは期待できそう・・・

お店の中に入ってみました。店内全体が昔の風情そのまま、時が止まっているかのような雰囲気。茶壺も置いてありました。片隅に甘味を頂けるコーナーがあり、外国人観光客も甘味を注文していました。メニューを見るとどれもおいしそうで迷いましたが、抹茶ババロアとおしるこを注文。

運ばれてきた抹茶ババロアはきれいな緑色！舌触りなめらかで抹茶のうまみが口全体に広がりました。さすがお茶屋さんの作るババロアです！おしるこもちょうどよい甘さでおいしく、散策の休憩にぴったりでした。

伏見の宇治派流域の酒蔵群は風情の固まりです。また坂本龍馬ゆかりの寺田屋もあり、歴史のロマン息づくエリアでもあります。徒歩圏内にたくさんの見どころが集中していますので、ゆっくりと散策を楽しんでみてはいかがでしょうか。