北区鷹峯にある源光庵の丸い『悟りの窓』と四角い『迷いの窓』に目が釘付け

昨年の秋にJR東海の『そうだ、京都、行こう。』で紹介されたことで一躍脚光を浴びた源光庵。左大文字山の北方に位置する北区の鷹峯（たかがみね）にあり曹洞宗の歴史ある寺院です。こちらの山門は禅の教えを表している丸窓様の輪が特徴的。

山門をくぐると鮮やかな緑が生い茂る庭が目に飛び込んできます。その先には、立派な本堂が見えます。ちなみに、こちらの本堂前に広がる庭は誰でも拝観料不要で立ち入ることが可能です。

拝観料（400円）を納めて源光庵の中へ。つい先ほどまでどんよりと曇っていた空でしたが、ビックリするほど急激に光のシャワーが差し込んできました。部屋から眺める太陽の光をいっぱいに浴びた枯山水の庭は極上の美しさ。

そして、大本命の本堂へ。こちらが有名な丸い『悟りの窓』と四角い『迷いの窓』です。それぞれに仏意が込められているとのこと。円型に禅と円通の心を表し円は大宇宙を表現。また、角型に人間の生涯を象徴し生老病死の四苦八苦を表しているそうです。二つの窓から見える景色が想像力を掻き立てます。

近くで悟りの窓と迷いの窓をじっくりと拝見させて頂いた後は、更に位置を変えての見学です。もう、言葉が出ませんでした。何も考えずに黙ってじっと眺めるのがベストだとおもいます。この日は参拝客が少なかったので本堂ではかなりゆっくりさせて頂きました。

源光庵の見所は悟りの窓と迷いの窓だけではございません。ふと天井を見上げるとリアルに恐怖心が襲ってきます。本堂内部の天井には、伏見桃山城遺構の鳥居元忠一党が自刃した時の痕跡が・・・

手型跡があれば足型跡もクッキリと残っています。数百年前の伏見桃山城落城の悲劇を今に伝える血天井。伏見桃山城の血痕が付着した廊下を源光庵本堂の天井として移築するという試みに驚かされますね。

こちら、何だかお分かりでしょうか！？答えは、悟りの窓と迷いの窓の裏側です。ほとんどのメディアで紹介がされていないとおもいますので当ブログでご紹介させて頂きます。手前の迷いの窓だけ出窓のようになっているのが確認できますね！

源光庵では本堂以外にも複数のお部屋を見学することが可能となっています。お香（堀川）がたかれている部屋はリラックス効果抜群です。高野白玉という可愛らしいお花にも癒されます。

部屋の隅には、とても珍しい世界遺産の屋久杉屏風（推定約3000年前）も飾られています。襖絵や大書もお見事です。もう、見応え満載のお部屋でした。さすが源光庵！

源光庵といえば、門前から境内まで広がる美しい紅葉や悟りの窓と迷いの窓から見える紅葉のイメージが非常に強いとおもいます。しかし、シーズン前の緑豊かな表情もすごく素敵で癒されます。ゆっくりのんびりと訪れてみたいとお考えの方には今の時期がチャンスですので、ぜひ北区の鷹峯まで足を運んでみてください。